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[総ルビ]私たちだけ24時間オンライン生産生活

46.東村へ
◆46.東村ひがしむら

 十九にち今日きょう輸送ゆそう任務にんむをしようとおもう。
 掲示けいじばん情報じょうほうだと通常つうじょう人数にんずうでトカゲ地帯ちたいとおると、かこまれてころされてしまう。
 ウシのマロンをテイムしたからまわりのトカゲがおそってこなかった。だから、ほかのプレイヤーをれてあるいても、トカゲ地帯ちたい突破とっぱできると予想よそうしたのだ。

 あさからけいたいとヒカリちゃんたちにもこえけてある。
 というのも表向おもてむきは、けいたいうしれて輸送ゆそう任務にんむをしてくれるということにする。
 わたしたちはねんのための護衛ごえい程度ていど立場たちば同行どうこうして、注目ちゅうもくけいたいくように仕向しむけるのだ。
 けいたいわたしたちの事情じじょうらないけど、女性じょせいプレイヤーだし目立めだちたくないとわけしておいたら、「おまかせください」とすぐに了承りょうしょうしてくれた。

 結構けっこうたのもしいぞ、けいたい

 わたしたちとマロンとけいたいとヒカリちゃんでって、東村ひがしむらまでかう。
 戦闘せんとうをまったくはさまずにむらまでくことができて、四十五ふん程度ていど到着とうちゃくした。

 せっかくむらまでたので、村長そんちょう拠点きょてんをデルタまちうつした報告ほうこくをする。

「デルタまちまでけるようになったか。おめでとう。たまにはむらまできてくれてもいいんじゃぞ」

 と村長そんちょうっていた。

 わたしたちは鍛冶かじのボノックじいさんのところにく。
 ブラスミくんがいたので、どうすずてつをあるだけ提供ていきょうしようとした。
 プレイヤー輸送ゆそうはなしをしたところ、ブラスミくんもデルタまちきたいらしい。

 ボノックじいさんはブラスミくんにデルタまち鍛冶かじいへ紹介しょうかいじょう手紙てがみいてくれるという。

「ブラスミくん基礎きそ基礎きそだけはできるようになった。まだまだだが、あとやつにおねがいしよう。これからも頑張がんばってくれ」

 わたしたちはさき広場ひろば露店ろてんながめる。

 まえ紅蓮ぐれんつえっていたひとが、すっかり武器ぶき商人しょうにんみたいになっていて、プリンさん武器ぶき一人ひとりっていた。

「おきゃくさんひさしぶり。プリンさん武器ぶき販売はんばい購入こうにゅう専門せんもん商人しょうにんのまねごとみたいなことを結局けっきょくやってるのさ」

あたらしい、スキル武器ぶきはありましたか?」

「いや、あれからはめっきりないね。そもそもプリンを相手あいてにするひとすくないからね」

「それで?」

武器ぶき干肉ほしにくみたいにすぐにはれないから、おれすこやすってでも、それでまとめてったほうがみなのプレイ効率こうりついということになったのさ」

 露店ろてんしゃ同士どうしでも、ひまなときには自然しぜん交流こうりゅうまれる。
 三にんとかが別々べつべつ武器ぶきだけのこって露店ろてんするより、このひとけて自分じぶんたちはりにこうということだ。
 ようするに、このひと貧乏びんぼうくじをいたわけ。

「ご愁傷しゅうしょうさまです」

「いいや、基礎きそレベルはがらないけど、これも結構けっこう面白おもしろいぞ」

 つぎ露店ろてんうしろで、大量たいりょうのウサギにくしながら営業えいぎょうしているひとのところへく。
 すこしだけタコの干物ひものもあるようだ。

「すごいかずですね。干肉ほしにく専門せんもんですか?」

「そうだ。すっかりりよりもの作業さぎょうさ。しおしお胡椒こしょう、ハーブと種類しゅるいもあるよ。にくりもやってるけど、オオカミにくれないよ」

「オオカミのにくあじがイマイチですもんね?」

めずらしいね。おきゃくさんためしたのかい? ウサギにくってるからね。時間じかんかかるけど、そのぶん一般いっぱんプレイヤーは作成さくせいできなくて、値段ねだんがらないからたすかるよ」

 同業どうぎょうしゃ何人なんにんかいるそうだ。ログイン制限せいげんがあるため、かけないもあり、それでうまくまわっているとか。
 まわりであぶると燻製くんせいみたいな原理げんり干肉ほしにくにすぐなるのは秘密ひみつにしておこう。仕事しごとがなくなってしまうし。

「タコの干物ひものは?」

「まだりょうすくなくて、ウサギにきたひとにすぐにれて、在庫ざいこ今日きょうぶんはもうないよ」

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