設定を選択してください。

VRあるあるあるき

039.休憩と死亡
 引き続きクラブイベントの草原遺跡ダンジョンでレベル上げ探検中だ。

 先頭はニーナ。
 通路はふたりぶん位の幅がある。

 やはり10人は多い。ソロでも行けるバランスだと3人ぐらいが適正値になる。
 通路を適当に進んでいく。
 こういうときに地図を作ることをマッピング、職業をマッパーという。シーフ系の作業とされる。
 宝箱を開けるのはわな解除、解錠スキルで、これもシーフ系だ。
 ダンジョンでは盗賊スキルを必要とする。この場合の盗賊とは道で馬車を襲う人たちではなく、遺跡を荒らす盗掘する人が近い。もちろん違法行為ではなく、王国から許可されている。
 どちらかというと、MMORPGではなく、TRPGの概念だろう。コンピューターのネットものではシーフの罠解除はあまり見ないというか、ダンジョンはレベル上げとレア狩りの場所というイメージしかない。
 もう少し新しいゲームではダンジョンはインスタンスで、デイリークエストとかの最強装備を集めるための作業場に過ぎない。
 ダンジョンのトラップもただのパターンゲーでやはり作業に過ぎない。
 その世代の人はダンジョンにあまりいい思い出すらないかもしれない。

 また部屋に出た。特に何もなさそうだ。
 以前に人が来ていても、ゲームなので罠などが元に戻っていることはあるらしい。
 そういうのは「妖精」の仕業とか言われている。

「少し休憩していくか」

「「はーい」」

 いわゆる黄色い声を上げて、お茶の支度を始めた。
 余裕が出てくると「休憩プレイ」をするため飲み物や食べ物を持ち歩くことは、昔のMMOでも結構おこなわれる。
 町の道端で飲み食いアイテムを地面に置いて談笑するのを見たものだ。
 俺はコミュ障なので、ほとんどやったことはない。
 偶然近くにいる知らない人とおしゃべりする人もそれなりにいた。
 女性や若い子に多いイメージだ。
 レベルはいろいろで、レベル1みたいな子から廃人が混ざっていることすらある。
 PCゲームでは前にも書いたように、AFKという放置をする。トイレにもいく必要がある。
 電話や宅配便もある。
 ダンジョン内でそうなると、他のメンバーが敵を倒しながら守ったりする。
 ヒーラーがいるなら回復もするが、そのヒーラーが放置すると回復させられなくて死んだりする。
 そうしたら消える前に復活アイテムを投げつけると生き返る。
 ケチな人はこの復活アイテムを最低級のものしか持っていないのでHPが回復しなくて、速攻また死んだりする。
 そうやって守る遊びもある。
 一度ログアウトすればいいが、バイトにやらせている露店が消えたり弊害がある。
 復活アイテムの投げつけも、ドラッグを必要としたり操作がやや複雑なので、最初やり方が分からずに時間切れで死なせてしまうことも、MMOあるあるだと思う。
 現在ではソロ志向が強くなってきて、自分で復活するアイテムがあったりする。どうやって使っている設定なのか非常に気になるところだ。
 さらにその場での復活アイテムがアイテム課金だったとかあるあるである。
 あとは「死亡」と言わず「戦闘不能」とか言い換えるゲームが増えているらしい。死んだのに生き返るのがおかしいとか、子供への影響で倫理的とかいろいろだそうだ。
 ちなみにゲーム内では死亡すると地面に倒れるので「床め」「床ぺろ」「ぺろった」とか言うこともある。
 時間切れで復活地点に戻るのを「死に戻り」という。これは特にわざと死んでワープアイテムを節約するときにも使用される。
 いわゆる「デスペナ」デスペナルティが軽い場合に有効な手段だ。
 ゲームによっては死んだら、丸裸だから、通用しないこともある。
 低レベル者がいてすぐ死ぬ場合、消えるカウントギリギリまで殺しておいて、敵をやっつけてから復活させると、死亡中は事実上の無敵状態だから便利だ。裏技的ではある。
 どうせ生き返らせても、またすぐ死亡するならアイテムの無駄使いだし。

 またうんちくを語ってしまった。

「俺、護衛するから、みんなで休憩してて」

「「「はーい」」」

「なんかすみません」

 みたいな会話があって俺だけ警戒中なんだ。
 女の子たちは女子パワーで会話をしていた。
 オムイさんがネカマだったら凄い能力使いだと思う。

 今は、もっと可愛いアーマー装備についてだ。
 キンピカは恥ずかしいよね。
 私スカート付きのがいい。
 姫騎士だよ姫騎士。
 純白と真紅のかっこ可愛いの。

 そんな会話が続いていた。とても混ざれる雰囲気ではない。
 俺が趣味丸出しで女性用防具についてしゃべりまくったら、変態である。

 ハーレムっていいのだろうか。
 女性同士のほうが強くて、俺みたいに全員の尻に敷かれるんじゃないのか。
 女性同士がいがみ合い、ギスギスオンラインで頭痛くならないんだろうか。
 あまり押しが強い子ばかりなのも、正直疲れるだけだろう。
 女の子同士で意見が対立したとき、男はどうやって判断するんだ。片方を採用したら文句ブーブーだろう。

 彼女どころか女の子に囲まれてるけど、あんまり自分が羨ましいとは思えない。むしろ精気が抜けそうだ。

 この異世界は、ご飯は発達しているが、お菓子類はいまいちでプレイヤーによる開発に期待されていた。
 冒険者があまり一般的でなく、装備類もあまり発達していないので、こちらもプレイヤー次第だ。
 この前オリハルコンが発見されたように、この国ではまだまだ発展の余地がある。
 防御力ではなくデザイン方面でも、プレイヤー製はえっちぃのと可愛いので女性アバター向けの防具の発想力が試されるゲームになっていた。
 イメージで製品ができるために、難しい手作業を必要とされていないぶん、デザイン性は重要視されている。

 彼女たちの話はまたアーマーの話を始めた。
 ネカマのコスプレみたいなミニスカ衣装恥ずかしいから、ちょっと無理かな。
 私は平気。でもお値段も高いんでしょ。
 ビキニアーマーとか。
 ローライズパンツとかさ。
 ブラもおっぱい強調するタイプじゃん。
 巨乳じゃないと無理だよね。どうよ。
 巨乳でも無理だわ。
 私はちょっと着てみたい。

 ニーナちゃんエロコス興味あるんだ。アニメとか見すぎか。アニオタ系なのかも。

 ネカマは自分で着て嬉しいのかな。
 お互いが見せ合って満足するのでは。
 ネカマ同士が? ほもぉ。
 セリナが反応するからやめれ。
 ネカマ同士はホモなのレズなの?
 両方。
 あっ、両方なんだ。ふーん。

 なにやらネカマの女装についてらしい。
 一般的なPCゲームでは操作キャラは自分自身ではなく、目の前のPC画面に立っていて、自分はそれを眺める立場だけど、VRでは自分で着るので、見るのではなく、見られる立場だ。
 ネカマだけど男の視線が嫌でスパッツやパンツルックにしている人も結構見かける。
 女性が向けられる男のエロい視線に戸惑うようだ。
 逆に快感を感じて、露出狂みたいなビキニアーマーや踊り子衣装でダンスするようなネカマちゃんもいる。

「師匠、交替しましょ」

「うん。ありがと」

 ルルコが交替してくれた。

「タカシさんどうぞ」

 オムイさんの隣を薦められて、お茶と肉まんをもらう。
 うん、肉まんだった。
 牧場で牛を飼育しているから牛肉が一般的だ。
 小麦も生産してはいるけど、周りの村、集落から買ってくるほうが多いようだ。
 転移水晶で輸入もできるので、色々なものが王都でも買える。
 コーヒー、紅茶、緑茶もある。

次の話を表示




トップページに戻る


このお話にはまだ感想がありません。

感想を書くためにはログインが必要です。


感想を読む

Share on Twitter X(ツイッター)で共有する