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海老郎のココだけの話

17.完成率100%と99%
夜中にこんばんは、滝川海老郎です。今回で17回目です。
そろそろ板についてきたところでしょうか。
ちょっと間が空いてしまいましたが、次いきます。

今回は完成率について。
どっかの誰かが、100%を目指すべきという話をしていました。
僕もそうは思いますが、結局のところ理想論なんです。
例えば、誤字なし率100%なら、特に1万文字程度までの短編であれば、比較的簡単に達成できます。
しかし、誤字はなくても「よくない表現」「漢字の判断」などを考えれば、クオリティー100%でお出しできているか、というと「否」としか言いようがありません。
確かに商業であれば、限りなく100%になるように、まず二稿、三稿と推敲をしたうえで、校正を二回以上して、作者も作者校というのをして校正の正誤の判断をして返信をして、そして編集さんチャックがあり、最後に編集長の最終チェックを通して完成しているはずです。
こういう多重チェックははっきりいって、100万円単位(?)でお金がかかります。
それでも、世に出た小説の多くには誤字が残っています。
商業作家であれば95%の完成率くらいは個人でも出せます。
そしてみんなの努力の結果99%まではいくんですが、100%になることはなかなかないのです。

で、なんでこんな話をしているかというと、自動ルビ振りソフトの件です。
僕も未来の技術に期待している人の一人なのですが、なんというか95%くらいのつまり、20単語に1個誤字があるくらい、までは正確です。
しかし、残りの5%、率としては大したことがないにもかかわらず、誤判定がどうしても気になってきます。
日本人は、こういうクオリティーに対する過剰品質を結構求めるため、高い品質のものを作ることができるのですが、一方でコストが高い仕事が多いといった弊害もあります。
日本ではベストエフォート型サービスはかなり苦手ですね。ITの一部では外国からの文化の流入でそうなっているものもありますが。
僕が[総ルビ]シリーズを結局手動でやっているのも、自動ルビ振りをさせたあと、手直ししているからですね。その誤判断があまり許せなくて。それでも99%くらいの完成率で、たまに間違っているので困るのですが……。
それで、ロングテールという話が出てきます。95%の単語は簡単な単語で構成されていて、残りの5%は難しいそして数が非常に多い、マイナーな言葉でできています。
外国人のかたが日本語を覚えるとして、それらをすべて覚えるのは大変でしょうが、それがルビ振りソフトのせいで「間違って覚える」とか「理解しがたい」とかになると、なんというかこちらとしてはダメージがデカいんですよね。
そういうところが、どうしてももやもやしてしまいます。
それが過剰品質なのか、正当な判断なのかは、ちょっと分かりません。
完璧主義とはいいますが、ある程度の品質を追い求めるのも、カッコいいかなとは思います。なんだか職人みたいで。
ただ、簡単に「自分はいつも100%でやっている」とかは、口が裂けても言えないですね。

ということで95%や最終99%までは根性で出来るが、100%を目指すのには、多大なコストがかかるため頑張ろうと言う話でした。

以上、なんだ分からなくなってしまいましたが、これで今回は終わりです。ではまた次回、適当な時間にお会いしましょう。
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