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🌎惑星の王👑~そのうちデッカイ星🌠を買ってやる~

第1話 夜中のテレビCM
「パンパカパーン! 地所じしょ♪ 地所じしょ♪ みんなの~~~スペース地所~♪」

 僕は暗い部屋で、夜中にボーッとテレビを見ていた。
 外はごうごうと風が吹いており、コンビニへ行く気も起きない。

 テレビはテーブルのような平らな形をしており、その上に立体的な画像が出る。

 僕が持っている財産は布団とテレビ、あとはタタミぐらいか?
 わざわざフローリングの上にタタミを敷いているが、これは完全に僕の趣味だ。
 大昔の時代劇が好きなんだよね。

 部屋は小綺麗にしてあるが、他にモノが無いだけとも言う。

 だって娯楽がないもの。
 ネットの立体動画やSNSも楽しいけど、なんかこうバーチャルの電脳空間でテロが起きたとかで、ここしばらくネットが閉鎖されている。
 詳しくは知らないけど、ネット経由での人体乗っ取り事件ってのが起きたんだよね。おーこわいこわい。

 なんだ、このスペース地所って会社のCMやたら長いな。
 どんだけテレビ局にカネ払ってんだよ。

「さて、ここで視聴者の皆様に朗報です。いまなら、な、な、な、なんと! 小惑星が十万円! 十万円ポッキリです! 重力制御装置じゅうりょくせいぎょそうちと宇宙プレハブ付き!」

 CMに赤い蝶ネクタイに黒いスーツ姿、七三分けの男が出て来た。いかにも優しそうなタレ目だ。歳は青年と中年の間くらいか?

 テレビでは見たことないタレントだな。
 知らない新人か?

 僕は手元のリモコンで、ちょっとだけテレビのボリュームを上げた。
 おいおい、良く考えたら十万円で惑星持ちになったら、家賃払わなくてよくね?

「新型の重力制御装置じゅうりょくせいぎょそうちがあれば、なんと地上と同じぐらい快適に過ごせますよっ! さらにご引っ越しの費用まで出しちゃいますっ!」

 どんどんCMに引き込まれていく。
 問題は小惑星なんかに引っ越してどうやって稼いで生活していくんだ?

「この小惑星では資源を採掘できます! これであなたも一攫千金! いずれ惑星の王も夢ではありませんっ!」

 惑星の王かいい響きだ
 今のうだつの上がらないバイト生活より良いんだろうな

 外を見るとガラスに自分の顔が映る。
 ボサボサの短め黒髪に、黒っぽい瞳。いわゆる日本人顔と言われていた。鼻は低く、頬骨がやや出ている。少しやせているだろうか?

「そう言えば今日はメシ食っていなかったな

 大きな有人惑星をバックにして、今から三十分だけ電話受け付けますと表示された。

 確かあの惑星はケプラーだな。
 僕の住んでいる地球と違って都会で、宇宙の中心だ。

 おおっと、そんな事は今はいい。急いで銀行口座にいくら残っているか確認しに行かないと!

 闇夜の荒れた天気の中、傘もささずにコンビニへ向かって走るのだった

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