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文芸部でも恋がしたいし異世界小説も書きたいから両方する!!

第4話R4「プロット2チート」
「えっとカンちゃん。男の子の異世界冒険モノにするってとこまで決まったんだっけ?」
「そうだよ」
「それで、どうするの? 子供が活躍する話にする? それともある程度成長してからにする? 転移じゃなくて転生だから子供時代もあるんだよね」
「うん」

 赤ちゃん転生して幼児無双とか言われているジャンルだ。
 それでもかまわないけれど、できれば冒険者として自立した行動をとりたいと俺は思っている。

「10歳ぐらいまでは飛ばして、教会で洗礼を受けて魔法適性やジョブを授かって、活躍する話にしようと思う」
「あぁ、そういうのもあるよね」
「うん。半人前だけど、仕事として冒険者と認められる年齢にしたいんだ」
「なるほどねぇ」
「あと、恋愛要素もちょっと入れたくて、ハーレムにするかは悩むけれど、6歳のハーレムよりは10歳ぐらいのほうが、まだいいかなって」
「それはそうだね」

 まあ、この辺の考え方は個人の趣味嗜好によるところが大きいと思う。
 あまり小さい子が転生知識無双してあっという間にお金持ちになって、余裕になると、冒険者になる意味がなくなってしまい、今回のプロットに乗せることが難しくなる。

 それから、さっきも挙げた恋愛要素。
 幼児ハーレムというのも、溺愛系とかアリといえばアリかもしれないけれど、男女の恋愛を書くには年齢が10歳ぐらいはほしい。

「10歳までは普通に育って、それから転生の記憶を思い出して、冒険者をするって感じかな」
「うんうん」

「さて。で、前回からの難題、チート回りをどうするか」
「どうするの? ポールマスターとかどう?」
「ポールマスターとは?」
「ポールウェポンってあるでしょ」
「ああ、あるね、よく知ってるね、そんな単語」
「槍、長物に関する武器ならなんでも強い。如意棒、ただの棒、薪、箒とかでも……」
「ああ、その場にあった適当な物でも戦えて、あっと言わせるとかかな、一発芸といえばそうだけど、悪くはないかも」
「でしょでしょ、私えらい」
「へいへい」

 俺は手をひらひらして、ヒナコを形だけでも褒める。
 そうすると彼女はニヘラと相好を崩して、満面の笑みを浮かべた。

「んふう♪」

 う、正直、天使かと思うほど、かわいい。反則だ。

 顔だけはいいのだ、ヒナコは。
 いや、性格も俺を陰で溺愛している以外は、悪くはない。

 そういう意味ではお買い得だが、この商品は返品するわけにはいかないし、一生の買い物だから、慎重にしたい。

 さて、プロットを再構築してみよう。

 ・地方都市の貧しい家に生まれて適当に生きる
 ・10歳になり教会で洗礼を受ける、神の声が聞こえ、過去を思い出す
 ・スキル「ポールマスター」を授けられる
 ・冒険者ギルドに行き、冒険者になる
 ・薬草採取、スライム狩り
 ・ゴブリンと遭遇戦、辛くも勝利
 ・ギルドでパーティー募集、ヒロインと出会う
 ・ゴブリンとリベンジ戦
 ・コボルトの巣退治、強い武器入手
 ・地方都市を離れて、初心者ダンジョンの町へ
 ・初心者ダンジョン、最年少ペア踏破
 ・地方周遊
 ・中級ダンジョン踏破
 ・上級ダンジョン踏破

「どうだろう?」
「前のよりは具体的になってきたね」
「ああ、それで地方都市の貧しい家でいいかな?」
「さあ、好きにしたらいいわ、カンちゃんの物語だし」
「そうだな」

 出自はいろいろパターンがある。

 ・10歳前後の姿で転生(転移)、親なし、出自なし
 ・王家または貴族の嫡男に転生
 ・王家または貴族の次男以降に転生
 ・都市の庶民に転生
 ・農村の農民に転生
 ・孤児に転生
 ・赤ちゃんで捨てられ賢者やエルフに拾われて育つ

 大雑把に言えばこんな感じか。
 赤ちゃんで捨てられたパターンの場合、さらに王家の血筋とかがある。
 貴族系は次男よりは三男とかが多い気がする。

 それでもって今回は庶民で地方都市だ。
 普通だけれど、極貧ではなく、親も一応だがいる。

「あーん-、こうしてみると、地方都市なら幼馴染とかいないと変だよな」
「そうだね」
「やっぱりリストの一番上、10歳前後の姿で転生にしようかな」
「なんちゃって転生?」
「うん。そうそう転移っぽい転生」

 ・10歳の姿で転生、地方都市の近くの平原で目覚める
 ・ヒロインに遭遇し、都市に入りしばしヒロインの世話になる
 ・教会で洗礼を受ける、神の声が聞こえスキル「ポールマスター」伝授
 ・冒険者ギルドに行き、冒険者になる
 ・薬草採取、スライム狩り
 ・ゴブリンと遭遇戦、辛くも勝利
 ・ギルドでパーティー募集、ヒロインと再会しパーティーを組む
 ・以下同様

「ちょっといじってみました」
「どれどれ」
「まず、家がなくなって、頼るものがなくなった」
「うんうん」
「それから物語の構成上、先にヒロインに遭遇して、ちょっとよくしてもらう」
「あぁ、うん」
「ヒロインの登場は、小説投稿サイトで連載するなら、早いほうがいい場合があるんで」
「そうなんだ、ふーん。私なんか幼馴染だし、すぐ出てくるからお得だね」
「お、おう」
「私って、カンちゃんのヒロインになれるかな?」
「さ、さあ、ど、どど、どうだろう」

 今日のヒナコはぐいぐいくるな。
 確かにヒロイン候補でライバルもいないが、その行動原理が謎で、俺は困ってんだよ。
 ここは誤魔化すしかないな。

「まぁ、ヒロイン候補かもね」
「え、ほかにもカンちゃん、女の子に手を出してるの? うっそぉ、カンちゃんのえっち!」
「え、俺は手を出してないぞ、濡れ衣だ」
「カンちゃんなんて知らない!」

 ガラガラ、ドタドタ、ガラガラ。

 ドアを出て行ってしまった。
 ヒナコ、何の勘違いを。しかもほんのり目に涙まで溜めちゃって。

 でもそれ、全部勘違いだぞ。俺には「まだ」他のサブヒロインはいないんだ。

「ヒナコちゃんは、激しいな。後でちゃんとフォローしておきなさいよ、ぐへへ」

 くそぅ。エリナ先輩のほうも涙目になって笑いをこらえている。
 こっちの涙目は笑いのツボに入って、苦しいからだろう。
 ぐぬぬ。


 プロットづくりは一時停止しよう。
 気分転換に「書き出し」の試し書きをしよう。

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