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異世界JK冒険者

第10話「大蛇の報告」
「エルシー、おはよう」
「カナデ、おはようにゃ」
今日も朝ご飯を食べる
素朴だけどけっこう美味しい
冒険者ギルド支部へ行こう
モーラさんだ、挨拶を交わす
「それで大蛇退治の件で領主報告がいるので」
「あ、はい」
「村長ちで詳細を聞いて町まで行ってほしいの」
「わかりました、ではでは」
「じゃあね、行ってらっしゃい」
ということで村長の家へ

   ■◆■◆■

「村長、おはようございます」
「エルシー、カナデ、おはよう」
「それでヘビ退治の報告ですか」
「そうそう、領主様に報告に行かないといけなくてね」
「エルシーとカナデにお願いするよ」
「わかりました」
「馬車は用意してあるから」
「私、運転できないけど」
「大丈夫にゃ、僕ができるにゃ」
「エルシーすごいね」
「にゃはは」
確かに村長の家の前に馬車があった
「では、行ってきます」
「おまかせにゃ、行ってきますにゃ」
「二人とも行ってらっしゃい」
馬車に揺られて移動開始だ
「けっこう揺れるね」
「そうにゃね」
「私村から出るの初めてだ」
「にゃはは、大丈夫大丈夫」
「ちょっと心配」
「平気にゃんよ、これくらい」
「どれくらいかかるの?」
「着いたら夕方かにゃ」
「そっか」
ガタガタ揺れる
見た感じの道はそんな悪くない
でもアスファルトじゃないもんね
しかたがない
「お尻痛くなってきた」
「にゃはは、頑張るにゃ」
「うん、頑張るね」
途中、馬車を停めて休憩する
「ふう、半分くらいかな」
「そうにゃんね」
また馬車で道を進む
昔鉱山もあったので街道じたいは悪くはない
田舎道ならもっと揺れると思う
「ドミドミドーラ、道を行くー♪」
珍しく暇なのかエルシーが歌を歌ってくれた
「荷馬車に揺られ、道を行くー♪」
ヤギが荷馬車で売られていく歌みたい
地球にも似たような歌があって懐かしい

   ■◆■◆■

夕方前、やっと町が見えてきた
「そこの馬車、止まれ」
門番さんだ、ここからがトロリア町だ
やっと到着した
そのまま小山の上の領主館まで行く
「マーサル村のエルシーです」
「迷子、あいえ、マーサル村のカナデです」
「トロリア領主、デール・アーデルハイドだ」
「領主様、大蛇が出たので退治しました」
「報告、ご苦労だった」
「はい」
「倒したのなら報酬を出さないとな」
「ありがとうございます」
「今晩は夕食にご招待しよう」
「ありがたく、いただきます」
「やったにゃ、いただくにゃ」
とまあこうなって夕食を食べる
久しぶりの御馳走だった
お肉、お肉、お肉だ
町に戻り、宿屋に泊まる
「私、異世界の宿屋さんはじめて」
「そうだったにゃね」
「ワクワクしちゃう」
「はにゃにゃ」
いい雰囲気の宿屋さんで一泊だ

   ■◆■◆■

そうして朝になる
「おはよう、エルシー」
「おはようにゃ、カナデ」
今日は一日空きだ
市場を見に行った、お店が並んでる
それから路地、いい雰囲気
噴水広場も見たよ、興味深い
それからギルドにも顔を出して
モーラさんからの今回の報告書を出す
「ふう、一通り見たかな」
「そうにゃんね」
「あとは?」
「防具屋さんとかにゃ」
「いいね、防具」
ちょっと鎧を見せてもらった
こんな感じ
「それから、あっそうそう、ベタさんち」
「神父さんかにゃ」
「そうだよ、町に住んでるんだって」
「そうにゃね」
日曜は馬で飛ばしてくるらしい
なかなかアクティブだ
「こんにちは、神父さん」
「エルシーさん、カナデさん、こんにちは」
「町に来たついでに挨拶を」
「ありがとう、元気にしてるよ」
ひと言ふた言、会話をして今日はお開きになった
また宿屋で一泊する

   ■◆■◆■

翌朝、領主様に再び謁見して返事の手紙を貰う
「ひう、これでお仕事はおしまい」
「そうにゃね、おしまい」
また馬車でコトコトと移動して村に戻った
続く……
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