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[総ルビ]私たちだけ24時間オンライン生産生活

52.デルタ町露店
◆52.デルタまち露店ろてん

 道中どうちゅうとくになにもなく、デルタまちまでもどってきた。
 わたしたちはマロンとわかれて、中央ちゅうおう露店ろてんくことにする。
 道中どうちゅうのおみせは、ほとんどがまっていて、閑散かんさんとしている。たまにプレイヤーらしいひとあるいている程度ていどだ。
 今日きょうはゲームない時間じかんにち曜日ようびなので、普通ふつうのおみせはおやすみだった。

 沢山たくさんあるわけじゃないけどユーザーの露店ろてんていて、色々いろいろなものをっているようだ。
 薬草やくそう露店ろてん結構けっこうでていた。あとはウサギにオオカミとタコにトカゲのにくかわ
 一かしょ焼肉やきにくさんをやっているひともいるようだ。携帯けいたい料理りょうりセットでくみたい。
 あじしお胡椒こしょう、ハーブのみ。オオカミの焼肉やきにくすこやすくなっていた。りもしているようだ。

「トカゲの焼肉やきにく三つください」
「はいよ。けるまですこってね」

「そうだよね。五時間じかんかけて干肉ほしじしにするぐらいなら、けばいいんだよ」
「ははは。そういうことです」
露店ろてんだとくし問題もんだいだとおもうんだけど、どうしてるの?」
「デルタまちでは雑貨ざっかくしってましたよ」
「あらほんと? 東村ひがしむらではってなかったから」

 わたし店主てんしゅ女性じょせいはなしていると、クルミがびっくりしてんできた。

「そ、そんな、わたしの木串きぐし作成さくせい意味いみがないじゃん!」
「そういえば、たくさんつくってたね」

「よければ、りますよ」
「あー。ほんと? じゃあおねがいしていい?」
何本なんぼんあるのですか?」
「えっと五十ぽんぐらい。後半こうはんはペンダントつくってたから」

 クルミと店主てんしゅがものをて、値段ねだん交渉こうしょうをして売買ばいばい成立せいりつしたようだ。
 五十ぽんセットで1,000セシル。一ぽん20セシルか。
 このおかねはクルミのお小遣こづかいとなった。

「あのー。わたしトカゲくしもう一つください」
「はいよ、まいどあり」

 トカゲのにくくしくんは一200セシルだった。
 追加ついかぶん自分じぶん支払しはらうみたいだ。お小遣こづかすくないのにえらいね。
 ちなみにトカゲにくドロップ一から三にんぶんつくれて、ギルドでトカゲにく納品のうひんは300セシルだ。
 ちょっとたかもしないでもないけど、料理りょうりセットとくし調味ちょうみりょうとかの雑費ざっぴもかかるから、利益りえきかんがえるとぎりぎりだろう。
 あじはなんだろうべたことのないにくだったけど、そんなワイルドなかんじはしなくて、しいてえば牛肉ぎゅうにく一番いちばんちかい。
 そんなにかたくなくて、肉汁にくじゅうもあって、しおいてて美味おいしい。

 NPCにしかえないおんな少量しょうりょうポーションを販売はんばいしていた。5きゅうポーション一500セシル。むら販売はんばいがくおなじだ。
 ついでにこえけてみよう。

「どう? ポーションれる?」
「え、あ、はい。今日きょうはたくさんつくったので、たくさんれてもうすこししかのこってないです。ごめんなさい」
「そうなんだ。ちょっと相談そうだんなんだけど、わたしつくったポーションの転売てんばいしてくれない?」
「え、値段ねだん次第しだいではいいですよ。最近さいきん冒険ぼうけんしゃさまえて、げが急増きゅうぞうしてるんです。製造せいぞうかなくて」

 彼女かのじょはメルミちゃん十三さい薬屋くすりやさんのむすめさんだそうだ。
 わたしつくったポーションちゃんたちを彼女かのじょせる。

たことないポーションですね」

 5きゅう(しぶひかえめ)、5きゅう(ツグミあじ)、5きゅう(ブドウあじ)だ。普通ふつうのはつくってない。
 なお彼女かのじょつくっているのは以前いぜんむら雑貨ざっかっていたのとおなじもの。

 ●5きゅうポーション
  しぶみがある。一番いちばんレベルのひくいポーション。はっきりえば不味まずい。
  種別しゅべつ:ポーション、もの
  レア:1  ランク:2
  HP回復かいふく:1ぷんで50上昇じょうしょう
  満腹まんぷく(水分すいぶん):4上昇じょうしょう

 で、わたしのは以下いかかんじ。ツグミ、ブドウも効果こうかおなじだ。

 ●5きゅうポーション(しぶひかえめ)
  HPが回復かいふくする。通常つうじょうよりしぶみがおさえられていて、みやすくなった。
  種別しゅべつ:ポーション、もの
  レア:2  ランク:4
  HP回復かいふく:1ぷんで70上昇じょうしょう
  満腹まんぷく(水分すいぶん):4上昇じょうしょう

「ちょっとランクと効果こうかたかいみたいですね。それにあじがいいなんてめずらしいです」
「でしょ。自信じしんさくだよ」

かりました。あじなしは一つ1,000セシル。あじきは一つ1,300セシルでります。るときは1,200と1,500セシルにします」
「っえ、結構けっこうたか見積みつもったね」
「ランクもたかうえ美味おいしい。わたしたちではなかなかつくれません。やはりかみ使つかいの冒険ぼうけんしゃさまだからですね」
数多かずおおいけどだい丈夫じょうぶ?」
「はい、なんとか」

 普通ふつうのを五十一ツグミが三十七ブドウが三十七合計ごうけい147,200セシルにけました。
 わーい、大金たいきんだ。

 全部ぜんぶ露店ろてんならべるのかとおもったら、二十ほどだけいたらあとはアイテムボックスへしまったようだ。

「くやしいですが取引とりひきができました。またおねがいします」
「こちらこそ、ありがとう。またつくってかけたらってくるね」

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