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[総ルビ]【書籍化コミカライズ】元貧乏エルフの錬金術調薬店(web版)

38 錬金術師講習会だよ
●38 錬金術れんきんじゅつ講習こうしゅうかいだよ

 メホリック商業しょうぎょうギルドguildのボロランさんと悪徳あくとく業者ぎょうしゃのおはなしをした。

「あの、ついでなんですけど。わたしジンジャーgingerエールaleおじさんとんでいる、くろふくひとがたびたび、というかほとんど毎日まいにちわりでるようになってしまって」
「ああ、くろふくか。チンピラだな」
「そうです」
「すまん。ワシからはあやまることしかできん。たぶん バーモントの仕業しわざだろうな」
「バーモントさん?」
「そうだ。うちのナンバーnumberツーtwoふく会長かいちょうだ」
「ああぁ」
「そうか、ついにしてきたか。やはりミレーユじょうをホーランドにしておくのは、まずいのかもしれないな」
「そうですね。でもいまさら鞍替くらがえなんてできませんよ」
「そうだな。ギルドguildないうわさによると、中級ちゅうきゅうポーションpotionつく錬金術れんきんじゅつ利権りけんが、上質じょうしつ中級ちゅうきゅうポーションpotionのせいで、値段ねだん下降かこう気味ぎみ人気にんきがっているのを、責任せきにん転嫁てんかしているらしいな」
「あーはい」
「うーん。なにさくおもいついたら連絡れんらくしよう。そちらでもかんがえてくれ」

 ということでくろふくジンジャーgingerエールaleおじさんは、メホリック商業しょうぎょうギルドguild仕業しわざであることが、ほぼ確定かくていした。

 問題もんだい対策たいさくだ。
 うちでつくっている効果こうかたか中級ちゅうきゅうポーションpotionが、その原因げんいんらしい。

 うーん。そうだ。錬金術れんきんじゅつ講習こうしゅうかいひらこう。
 中級ちゅうきゅうポーションpotionの、適正てきせいつくかた説明せつめいしよう。うまくつくれるようになって、うちとおな品質ひんしつまで向上こうじょうしたら、軋轢【あつれき】もなくなるし、万々歳ばんばんざいではなかろうか。



 このはなしをホーランド商業しょうぎょうギルドguildのメイラさんとメホリックのボロランさんにして、合同ごうどうで、錬金術れんきんじゅつ講習こうしゅうかい開催かいさいされることになった。
 日取ひどりは日曜日にちようび錬金術れんきんじゅつてん普通ふつうなら仕事しごとはふだんやすみなので、みんなやすいだろう。
 メイラさんボロランさんいのもと、中級ちゅうきゅうポーションpotionつくっている錬金術れんきんじゅつがほぼ全員ぜんいんあつまった。
 この段階だんかいにきてまだ、意地いじっているひとやくめいいるらしい。

「おあつまりのみなさま、ありがとうございます。ミレーユです」

うわさにはいていたが、こんなちいさいが」
子供こども店長てんちょうとはみょうだな」
我々われわれはこんなに、してやられていたのか」

 ちいさいこえだけど、なにやらいままでの不満ふまんこえる。
 まあ、大声おおごえでないところは評価ひょうかしよう。

中級ちゅうきゅうポーションpotionには、可能かのうかぎ新鮮しんせんなルーフラそう、それから乾燥かんそうひんでもいいので、できれば安定あんていざいとしてボブベリーの確実かくじつです」

「やはりルーフラそう鮮度せんど大事だいじなのか」
「しかし周辺しゅうへんむらからけているから、なかなか」
安定あんていざいはボブベリーのほうがいいのか、おぼえておこう」

 このあと実際じっさい実演じつえんしてせる。
 手順てじゅんはいつもとおなじ、ルーフラそうこまかくきざみ、みず一緒いっしょ錬金れんきんがまる。
 るというかぜるというか、【ゆ】でるというかからないけど、とにかくそんなかんじで。
 このときは低級ていきゅうポーションpotionとほとんどかわらない。
 そのあとこまかくしたボブベリーをぜていく。
 錬金れんきんがま普通ふつうなべとはちがい、魔力まりょくると素材そざい本当ほんとうざっていくのだ。
 こうしてボブベリーをうまくなじませる。

 ここからはやしのターンturnだ。魔力まりょくそそぐ。それもかなりおおい。
 低級ていきゅうポーションpotionとはだいぶちがう。

魔力まりょくおおいかな、くらい、馴染なじ限界げんかいまでれます。ここでサボるといいポーションpotionはできません」

「そんなに魔力まりょくそそいだらかずつくれんだろうに」
かずるか、しつるかということなんだろう」

 そしてつよ発光はっこうするポーションpotionえき

「はい完成かんせいです」

 ぱちぱちぱち。

 まばらだが同業どうぎょうしゃでもものがいいと一目ひとめかるのだろう、素直すなお称賛しょうさんするひともいた。
 一部いちぶひと【す】ねているが、まあ大人おとなげないなというかんじ。

「では実践じっせんしてみましょう。材料ざいりょうはうちでちますので」

 こうして錬金術れんきんじゅつたちも実際じっさい作業さぎょうをして、確認かくにんしていく。
 なんだ、やればできるじゃん、というひとおおい。
 全然ぜんぜんうまくできないという、残念ざんねんひとすうめいいた。もうすこ修業しゅうぎょう必要ひつようらしい。

 とにかく講習こうしゅうかいはうまくいった。

 その王都おうと中級ちゅうきゅうポーションpotion品質ひんしつ順調じゅんちょうがっている。
 いまではほとんどわたし、ミレーユがつくったものと遜色【そんしょく】ないものができるようになった。
 これでもなくなり、いつのにかジンジャーgingerエールaleおじさんたちもなくなった。
 いや、ジンジャーgingerエールaleおじさんはいまている。ただしチンピラふうくろふくないで、私服しふくるようになった。個人こじんてきにはまってしまったらしい。
 これにて、この問題もんだい解決かいけつとなった。

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