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[総ルビ]転移者ホクトの異世界ハーレム旅行記

29. 砂漠へ
●29. 砂漠さばく

 あのあとは、なんとか食事しょくじ再開さいかいして普通ふつうっぽいかんじになったものの、宿屋やどや部屋へやもどってきてもちょっとへん雰囲気ふんいきのこっていた。

 アリスがおれすそつかんで、おれてくる。

「ホクト、わたしたちも人間にんげんウサ。みみとしっぽはちがうけど、それ以外いがいおなじウサ」

「そうだろうな、たぶん」

「ホクトはたことないから、はっきりとは断言だんげんできないウサね」

「まぁ、そうだけど」

「じゃあ、あの、わたしからだ全部ぜんぶてください。全部ぜんぶウサ」

「っちょ」


 おれめるまでもなく、なぜかおれがフルベールに羽交はがめにされた。
 アリスだけでなくピーテとソティもぜんはだかになって、おれせてくる。
 おれにはまぶしかったとだけしかえない。

 ちなみに人間にんげんには獣人じゅうじんふくんでいて、おれたちはひとぞくばれている。

 そんなこんなあって、たしかにみみとしっぽ以外いがいちがいがほとんどないらしい。
 みんなそろって美少女びしょうじょとかはなにがあるのかはよくからない。

 ちゃいました。
 これで今度こんどから、獣人じゅうじんだって人間にんげんちがわないってはっきりえる。
 いや正直者しょうじきもの補正ほせいみたいのないけど、うそをつくというおれのためらいみたいのがなくていい。だってたんだもの。
 でもぎゃくちゃったうしろめたさはあるんだけど、これはどうにもならないわな。
 だいたい、程度ていどでみんなずかしがってたけど、べついやがっていないみたいだし。
 おれ個人こじん奴隷どれいだもんな。譲渡じょうととかはできないらしいし。

 このはアリスがベッドであまえてきたので、たっぷりみみかきをしてあまやかした。
 あたまもたっぷりなでなでした。


 そんなこんなで週間しゅうかんぎ、砂漠さばくへようやくたどりいた。
 悪魔あくまはなしひがしほどられていないようで、あれ以来いらいからまれることはなかった。

 不思議ふしぎなものでこちらがわみどりがあるのに、すなやま突然とつぜんまえあらわれて、そしてすなやまがある。
 その最後さいごむらのところで馬車ばしゃった。あずけるということは無理むりらしい。
 たしかにこのさきすす民族みんぞくもいるが、すうでいえばあまりいない。めずらしいらしい。
 そんな、きてかえってくるかもからないのに馬車ばしゃなんて保管ほかんしてくるひとがいるはずもない。
 この辺境へんきょうには冒険者ぼうけんしゃギルドもないのでそういうちから無力むりょくだった。

「なんか緊張きんちょうしてきますね」


 これはピーテだん
 おれたちはこの砂漠さばく収納しゅうのう魔法まほう容量ようりょうそれなりに、ものやテントとかをれて出発しゅっぱつした。
 ここからさきは、オアシスとかもあるそうなので、すすむこと自体じたい不可能ふかのうではない。
 けっして砂山すなやますすむ。
 しかしなんでもないようにすながあり、普通ふつうあるきですすむだけだったりする。

すなぁ、すなぁ~すなしかない~あ~~カニべたああいい」


 ソティはカニがべたいへんうたうたう。
 まあがまぎれるならべつにいいけど、調子ちょうしくるいそうだ。

「なあフル、もりのエルフは砂漠さばくよわいとかないの」

「そんなのないのです」

「そっか」

「はいなのです」


 なるほど。エルフってなんでか砂漠さばくよわそうとおもってたけど、見当違けんとうちがいだった。
 むしろおれのほうがさきにバテそうだ。
 そして数日すうじつ経過けいかした。

「サンドワーム、ウサ。みぎ方向ほうこうかずいち。すぐてくるウサ」


 みみがいいのはアリスだ。だてにうさみみやしていない。

 ズザーっとすなをかきけてまえしてくるサンドワーム。
 どうも直接ちょくせつべちゃったりしないで、一度いちどかお習性しゅうせいらしい。ありがたい。

 バンバン魔法まほうばして、こおらせると、あっといううごかなくなり、やっつけられた。
 剣士けんしぐみひまだが、巨大きょだいサソリとかもたまにてくるので、油断ゆだん禁物きんもつだ。


 サンドワーム=サンにはさんかいほどお世話せわになったが、数日すうじつひとのオアシスに到着とうちゃくした。
 おれたちはもう帝国ていこく範囲はんいえているので、おれたちはみんな薄手うすでのフードをかぶっている。
 このへんひとたちははだくろひとおおく、おれたちとはちょっと人種じんしゅちがうようだ。

めずらしい客人きゃくじんだね」


 よかった言語げんごおなじだった。異世界いせかい神秘しんぴたすかる。
 一人目ひとりめのこの美少女びしょうじょだがエキゾチックなかんじだった。

「ふーん。なかなかの甲斐性かいしょうじゃあないか。美少女びしょうじょ四人よにん、それも忠誠ちゅうせい奴隷どれい三人さんにんもねぇ、こりゃよる大変たいへんだぁ」

「ち、ちがうって、そういうことはしてない」

「ふーん。そうなんだ、なにこのひと、やることやってないんだって? バカなの?」

「いやいや、大切たいせつにしてるんだよ」

「ふーん、った。わたし家族かぞくのところでお世話せわしてあげる」

「そりゃありがたいが、おかねふんだくるなよ」

「あははは、いや商売しょうばいもできればうれしいけど、単純たんじゅん興味きょうみてきただけだよ」

「そうか。たすかるよ」

わたしはパンニャ」

おれはホクト」

「ふーん」


 みんなも順番じゅんばん挨拶あいさつをして、握手あくしゅわした。握手あくしゅする習慣しゅうかんがあるんだななんておもった。そりゃそうか、交易こうえきとかもしてるんだもんな。
 彼女かのじょ家族かぞくのテントの場所ばしょ案内あんないしてもらい、そのよこおれたちのテントを設置せっちした。
 ついでにパンニャにちょっとはなしいてもらう。

魔王まおうってってる?」

「あーってるよ。砂漠さばくけたこう。もっとひがしだね。砂漠さばくのすぐさき王城おうじょうがあるっていう、かぜうわさ

「そうなんだ。魔王まおうってどんなやつなの?」

「それはらないなぁ。すごくこわいかもしれないし、紳士しんしかもしれないね」

紳士しんしか」

「うん、紳士しんしね」


 おれはちょっと変態へんたい紳士しんしおもかべたけど、パンニャはちがうらしい。

「イケメンとかイクメンかもしれない」

「な、なるほど」


 ちょっと、いやだいぶちがった。魔王まおうのイメージなんてかんないよな。
 ちなみにピーテたちはみんなでいずみ水浴みずあびにった。
 おれ変態へんたいではない紳士しんしなのでのぞきにったりはしない。

「それで、ご主人しゅじんさま奴隷どれい水浴みずあにいかないの?」

くわけないだろ、パンニャ」

「えー。つまんない。奴隷どれいれてるやつなんて、みんなそういうことするもんだよ」

おれはしないの」

「えー」

「えーもヘチマもない」

「ヘチマってなに

「それは説明せつめいするのがむずかしい」

余計よけいになるよ、ヘチマ」

「キュウリみたいな植物しょくぶつだよ」

「キュウリってなに

「えっそこから?」

「えっ」

「じゃあスイカ」

「ああ、スイカね。それならあるよ」

「あるんだ」

「おう、オアシスのみずそだててる」


 ちなみにいまこのオアシスに滞在たいざいしているきゃくおれたちしかいないので、なにかするとすぐかる。
 そういう意味いみでは、ほか奴隷どれい商人しょうにんみたいなやつにおれのパーティーがのぞかれたりする心配しんぱいもなくていい。
 ちょっと過保護かほごなぐらいがちょうどいい。なにかとトラブルをだれんできたりするし。

 交易こうえきというほどではないけど、ピーテたちが収納しゅうのう魔法まほう使つかえるので、ポコジャーキーなどをすこ交換こうかんした。
 金貨きんか魔力まりょく結晶けっしょうなんかでももちろん交換こうかんできるけど、そとものとかもよろこばれたので、色々いろいろこまかいものを交換こうかんしてみた。
 なんか地味じみ金貨きんかえてしまった。生活せいかつ物資ぶっしんできたので、あまりしいものがなかった。
 一番いちばんしいのは女性陣じょせいじんからしたらシャワーをはこびたいぐらいだろう。そういう意味いみでオアシスそのものがほしいんだとおもう。
 ぜん財産ざいさんはたけばえないこともないけど、利益りえきにはならないだろうな。第一だいいち、このさきすすまないと意味いみがない。

 一日いちにち休憩きゅうけいしたらまたすすむことにした。

「パンニャ、じゃあまた」

「ああ、ホクト、じゃあまた」


 砂漠さばくではさよならはわないらしい。「じゃあまた」とってわかれるのが礼儀れいぎだそうだ。
 もう一生いっしょうわないというひとたちもおおいのだろう。
 みずおおめにんだおれたちは、ふたた砂漠さばくすすんだ。

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