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🌎惑星の王👑~そのうちデッカイ星🌠を買ってやる~

第2話 ガイと言う同僚
 風は凄いが、まだ雨は降っていないな。
 ここは相変わらず田舎だよ。
 明るいのはコンビニだけじゃねえか。

 あーあ、僕も一発当ててケプラーに住みてぇな!

 コンビニへ入ろうとすると、古い自動ドアがガタガタと音を立てながら開いた。

 ピロリン、ピロリン……
 ガタガタ、ガタガタ……

 古い自動ドアだ。
 どんだけメンテナンスされてないんだよ……

 それでも明るいコンビニは安心するものだ。

 中にあるATMへダッシュすると、先客がいる。
 先客は用事が終わったようでこちらを振り向いた。

「あっ、君は確か……がいくんじゃないか!」
「おう! そういうお前は浩司こうじ! 来ていたのか!」

 コイツの名前はガイ。
 近所にある廃品分別所で、一緒になるヤツだ。

 地球はもう資源が無いので、他の惑星から廃品を輸入して分別して資源にしていた。

 最近入って来たヤツで、僕と組んで作業したこともある。
 本名は凱という漢字を書くらしいが、シフト表にはガイと書かれていた。

 細めの僕と違ってマッチョだ。
 髪は遺伝子治療で金色に染めたとか言ってたな……

 まあ、そういう僕もコージと書かれているんだけどね。
 ウチの班長は漢字苦手なんだよね……

「ガイくんもスペース地所のCM見たの?」
「コージお前もか? 安心しろ、俺の口座にはちゃんと十万円入っていたぜ! お前も確認しろよ!」

 廃品分別所から給料が入っていたのかな?
 日当は五千円、ジュース一本百円でサンドイッチが二百円ぐらい。
 小食の僕でも三百円ぐらいかかる。

 そこそこ暮らせる給料的な感じか?

 僕はサイフを取り出すと、カードをATMに入れる。
 暗証番号の〇(お)四(し)六(る)五(こ)を急いで入れた。

「変な暗証番号だな」
「ガイ、見るなよ!」

 シッシと手を振ってガイを追い払う。

「ヘイヘイ」
「おっ、やったぜ! 十二万入ってる!」

 ガイにハイタッチを求める。
 彼はパシンと僕の手を叩く。
 彼は身長百八十センチ、僕が百七十センチだから、ちょっと上からになってる。

「俺と同じだな! 先月分の給料が入っていたのさ!」
「そうか! 今日二十七日だっけか! 給料日だな! ところでお前なんで十万しか入ってないの?」

「あん? あの廃品分別所のオヤジ俺をだましたのか! あんな所辞めてやるっ!」
「まあまあ、少し待て! ここは俺に任せておけ! 仕事無くなるだろ! 上手い事給料は回収してやるさ!」

 怒るガイの肩を叩いてなんとかなだめる。

 放っておくと廃品分別所に突撃しそうだもんな。
 今度は僕も力を入れた。

「俺んち来ないか? オマエんち固定電話ないだろ?」
「あーそうか! スマホの音声通信って今止まってるんだよな。わりぃ、電話貸してくれ!」

『ただいまスマワークの音声サービスは停止しております……高齢者を狙った電波詐欺にご注意下さい……地球政府広報でした……』

 この詐欺引っかかるやついるのかよ!?

 改めてスマホの画面を見るが、音声電波のアンテナは立っていない。

 固定電話は有線で引いている昔ながらの電話だ。
 かなり昔からあるらしいが、詳しくは知らない。
 珍しいモノに変わりはない。

 今度は偉そうにしているガイに頭を下げた。
 うん、今度はガイのナイスプレイだ。

 いまの時代は何でもネットの電波通信で済ませてしまっていたので、固定回線を引いているコイツの方が珍しい。

 ま、まあ、コンビニの前には公衆電話があるから、最悪そこからかけたんだけどねっ!

「ふふっ、こういう時役立つのはアナログな手段なのさ。普段の俺を見てみろ! ちょっとした重さの廃品なら、この両手で分別よ!」
「そこはガイくん、素直にパワードスーツ着ようよ……」

 そう、こいつはガイ。
 別名は、素手のガイ。

「ガイくん、立ち話もなんだから、君の家へ急ごう!」
「おう! そうだった! 急ごう!」

 外へ出るとごうごうと言う風と共に、雨が横殴りにたたきつけてきた。

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