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オオカミとメカ
おまけ 登場メカニック紹介
●アーティフィシャルメイジ「ゼーレスヴォルフ」
アイアンクロス大隊所属の顧問錬金術師「ジークリンデ・ブリューゲル」が開発した、搭乗型ゴーレム。
操縦者が魔力を直接供給するという動力機構を持っており、操縦者の脚部を動力供給装置に固定し操縦する。
動力供給装置は衝撃干渉装置としての役割も兼ねている。
作中で登場しているのはいずれも試験導入機であり、アイアンクロス大隊以外の部隊では正式採用されていない。
その最大の理由が、皮肉にも本機の中核を担う魔力を持つ搭乗者が必須となる動力系統である。
有力な魔法使いが搭乗すれば強力な兵器になるが、それが逆説的に「限られた人材に大きく依存する」という量産及び正式配備に支障をきたす最大の欠陥になっているからだ。
その上アイアンクロス大隊内部でも本機を嫌い、従来通り生身での白兵戦を好む兵士が多く、有益に使いこなしている兵士はほぼアネット少尉一人となっている。
●「ゼーレスヴォルフ」アネット機
アーティフィシャルメイジ「ゼーレスヴォルフ」の発展型機体。
既存のゼーレスヴォルフの予備機を、アネット少尉の得意とする近接戦闘用に装備を調整したもの。
試験用の機体のため、第3話時点での装備は柱のように巨大な剣と、胴体に内蔵されたマシンキャノンのみ。
本作の表紙絵は、アネット機をイメージしたAIイラストとなっている
●「ゼーレスヴォルフ」シルヴィア機
アーティフィシャルメイジ「ゼーレスヴォルフ」の発展型機体。
既存のゼーレスヴォルフの予備機を、シルヴィア少尉の得意とする近接戦闘用に装備を調整したもの。
シルヴィア機はアネット機よりも軽量化を重視して設計されており、俊敏な機動性を生かした一撃離脱戦法で敵を圧倒する。
ちなみに第2話でシルヴィア少尉が搭乗した時点ではまだ専用カスタマイズ機の用意はされておらず、本機の出番は第4話でフィーア・ブリューゲルが強奪した際の一度きりだったりする。
その際の戦闘でアネット機と交戦し、本機は破壊されたが、もとより操縦系を酷評していたシルヴィア少尉は本機への執着があまりなかったようであり、特に惜しんでいる様子はないようである。
……一応主要キャラの専用機なのに、本来の搭乗者からもコケにされるのは、なかなか酷な待遇な機体である
●ゲー・シック
フィーアがシルヴィア機を強奪する際に陽動に使用したゴーレム。
もともとはフィーアが大事にしていたゴシック洋服を着たぬいぐるみだったが、フィーアは母に気づかれないようにこれらをゴーレムに改造していた。ゲー・シックという名称はこれに由来する。(もっとも本メカニックの名称はここで初登場となったが)
もともとのプロットでは、このゲー・シックが暴れるのは市街地の予定だったのだが、さすがに民間人に被害を出すのはまずいからという理由で、駐屯地内部に変更した。
素体がぬいぐるみなので一体一体非力だが、片手用のナイフやハンマーで武装するくらいのことはできるため、数がそろえば脅威となる。
なおゲー・シックの用兵思想をあとから大真面目に研究したベアトリクス少佐は「低コストで小回りの利く、用途の広い兵器」「ゼーレスヴォルフより正式採用されるのが早いかも」と評価しており、後にフィーアに改良型の研究を命ずる。
ただベアトリクス少佐が本兵器を評価したことで、ジークリンデ博士とフィーアの確執はますます強まることになるのだが、それはまた別の話である。
ジークリンデ博士は本機を「ただの子供のおもちゃ」と酷評しているが、ゼーレスヴォルフ強奪事件の際に充分すぎるほど時間を稼ぎ警備を格納庫から遠ざけた時点で、本兵器が「子供のおもちゃ」から大きく逸脱している存在なのは明白である。
材質の都合上、熱による攻撃には脆弱であり、炎魔法はもとより、雷魔法でも火花の引火でまとめて焼き払われてしまうのが最大の弱点。
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